其れは退屈な退屈な退屈な僕等の世界

紅い蒼い空の下
この世界の残酷さに
白い天使は涙を流した
黒い悪魔は溜息をついた

乱れ踊る妖精達に
通りがかった魔女は訊ねました
「ところで、この世界は何時亡びるの？」

私を殺しなさいと竜は云った
狩人が竜を撃ち殺そうと
竜が狩人を打ち殺そうと
変わる事は何も無く
唯後悔と虚しさと儚さが残るのみ
狩人は何の躊躇いも無く引き金を引いた。

花咲かせます人喰い桜
空染めましょう桜吹雪
貴方の血で紅く、紅く
貴方の色に染まってゆきます
私が死んだらこの桜の下に
私の血でもっともっと美しく咲かせてみせましょう

さてさて此方は王女様
憧れの王子様など幾ら待っても来やしない
嗚呼、なんて酷い私の運命
「今直ぐ己の腹に刃を刺しなさい」
だって、私の命令には逆らえないでしょう？

廃れ錆びれた街の裏
長い黒衣を身に纏い
振り翳すは白銀の鎌
貴方の首を斬り落としてあげましょう
されど罪人は首を振る
「僕はもう死んでいるよ」
“人間失格”神に与えられた称号
死神は己の表情を驚愕に染めた。

街は知らない　僕の笑顔に
世界は知らない　人間の瞳に

道化師に恋した詐欺師
さあさあ今宵路地裏で
騙り合いましょう愛と嘘
この滑稽な世界を潰す為に!!!

誰か、誰か退屈な僕等に玩具を!!!!!!
世にも儚く残酷な僕等の『日常』


（世界は退屈だと神様は呟いた）